カカオトークから別のアプリに移動しようと言われたら|渡すものが1つ増える

安全対策

やりとりが少し続いたころに、「別のアプリのほうが話しやすいから移動しよう」と言われることがあります。カカオトークから別のアプリに移動する提案は珍しいものではなく、それ自体が怪しいわけでもありません。ただ、移動を承諾すると必ず起きることが2つあり、そこを見ておくと判断がしやすくなります。

「別のアプリに移動しよう」は不自然な提案ではない

先に確認しておくと、この提案には普通の理由がいくらでもあります。

  • 相手が普段そのアプリを使っていて、カカオトークは登録しただけになっている
  • 通話やビデオ通話の使い勝手が、そちらのほうが良いと感じている
  • 翻訳機能や自動翻訳を目当てにしている(相手が韓国語話者の場合に多い)
  • 家族や友人のグループが既にそのアプリにあり、一本化したい
  • 端末を替えた、あるいはカカオトークの通知が届かなくなっている

つまり「移動しようと言われた=危険」ではありません。判断材料になるのは提案そのものではなく、次の2つです。

移動の中身は「新しい連絡先を1つ渡すこと」

カカオトークから別のアプリに移動するには、移動先で相手とつながる必要があります。そのために、あなたは新しい連絡先を1つ渡すことになります。ここが移動の実質的な中身です。

つまりこの提案は、言い方としては「アプリを変えよう」ですが、動作としては「新しい連絡先を教えて」と同じです。カカオトークのIDだけで済んでいた状態から、渡す情報が1つ増えます。

判断に迷ったら、相手の言葉をこの形に言い換えてみてください。「別のアプリに移動しよう」を「◯◯のアカウントを教えて」と読み替えたときに、今の関係でそれを渡す段階かどうかを考えるほうが、答えが出やすくなります。

移動先の種類で、渡すものの重さが変わる

移動先によって、渡す情報の性質はかなり違います。

移動先のタイプ渡すもの取り替えやすさ
電話番号でつながるアプリ電話番号変更が難しく、他サービスとも結びついている
ユーザー名・IDでつながるアプリそのアプリ専用のID作り直せば取り替えられる
招待リンクで入るアプリリンクを開くだけ相手にはリンク経由の情報しか渡らない
メールアドレスが必要なアプリメールアドレス使い分けていれば取り替えられる

同じ「移動」でも、電話番号を渡す形になるものと、そのアプリ専用のアカウント名だけで済むものでは、後から取り消せる度合いがまったく違います。相手に悪意がなかったとしても、電話番号は一度渡すと戻せません。

移動先が電話番号必須のアプリだった場合は、「そのアプリなら使っているけれど、番号ではなくID検索で追加してほしい」と伝えられることが多く、それだけで渡すものを軽くできます。

カカオトークで使っていた機能は引き継がれない

見落とされやすいのがこちらです。カカオトークから別のアプリに移動すると、それまで前提にしていた仕組みが一緒には移りません。

  • ブロック・通報:移動先には移動先の仕組みがあり、操作方法も効果も別物です。使い方を知らないまま移ると、いざというときに手が止まります。
  • これまでのやりとりの記録:トーク履歴は移動しません。何を言われたかを後から見返したい場面で、カカオトーク側にしか残っていない状態になります。
  • 相手の手がかり:カカオトークのプロフィールやID、友達追加の経路といった情報は、移動先には表示されません。
  • 募集掲示板を経由した文脈:どこで知り合ったのかという記録が、当事者2人の記憶だけになります。

急いで移動する必要がなければ、しばらく両方を並行して使うという選択もあります。移動先でのやりとりが始まっても、カカオトークのトークルームを消さずに残しておくだけで、記録の分断は避けられます。

断らずに済ませる言い方

移動したくない場合でも、はっきり拒否する必要はありません。理由を自分側に置くと、角が立ちにくくなります。

  1. 「そのアプリは入れていないので、しばらくはこちらで大丈夫ですか」
  2. 「通知をこっちにまとめているので、まずはカカオトークで続けたいです」
  3. 「移動してもいいですが、IDだけで追加できる形にしてもらえますか」
  4. 「もう少しやりとりしてから考えます」

3番と4番は断りではなく、条件と時間を付けているだけです。ここでの反応は、それなりに正確な材料になります。理由を聞いて別の方法を出してくる相手と、移動しないなら話を続けられないという相手とでは、その提案が誰のためのものだったかが分かれます。

移動したあとに最初にやること

移動すると決めた場合は、移動先で最初に次を済ませておくと安全側に寄ります。

  1. ブロックと通報の場所を、使う前に一度確認しておく
  2. プロフィールの公開範囲を、既定のままにせず絞る
  3. 電話番号や本名が相手に見えていないか、自分のプロフィール画面で確かめる
  4. カカオトーク側のトークルームは消さずに残しておく

まとめ

カカオトークから別のアプリに移動しようと言われても、それだけで警戒する必要はありません。判断すべきなのは、移動に伴って新しい連絡先を1つ渡すことになる点と、ブロック・通報・記録といった前提が引き継がれない点の2つです。移動先が電話番号を必要とするなら渡すものは重くなり、専用IDで済むなら軽くなります。断るか受けるかの二択ではなく、条件を付けて返すやり方も使えます。

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