カカオトークが重い|待たされているのは端末の中か通信の向こうか

トラブルシューティング

カカオトークが重いと感じたとき、多くの解説はまず容量を空けましょう、キャッシュを消しましょうと案内します。ところが同じことを試しても軽くなる人とまったく変わらない人がいます。理由ははっきりしていて、「重い」という一つの言葉が、性質のまるで違う三種類の待ち時間をまとめて指しているからです。どの待ち時間なのかを先に決めないまま操作を始めると、効かない手を順番に試すだけで終わってしまいます。この記事では、その三つをほどいて、いま自分が何を待たされているのかを見分けられるようにします。

「重い」は三つの待ち時間をまとめて呼んでいる

画面が進まない数秒のあいだ、端末の中では次の三つのどれかが起きています。

  • 探している時間:端末の中に保存されたトーク履歴や画像を読み出している時間です。アプリの起動直後や、長く使っているトークルームを開いた瞬間に出ます
  • 待っている時間:写真の中身や新着を、通信の向こうから受け取るまでの時間です。吹き出しは並んでいるのに画像だけが白いまま、という形で出ます
  • 順番待ちの時間:端末そのものが他のアプリや更新作業で手一杯で、カカオトークに順番が回ってこない時間です。指のタップに対する反応が全体的に鈍くなります

この三つは、対処がそれぞれ逆を向いています。探している時間を短くしたいなら持ち物を減らす、待っている時間なら通信のほうを変える、順番待ちなら他のアプリを閉じる。だからカカオトークが重いときに最初にやるべきことは、設定を開くことではなく、どれなのかを決めることです。

二つの確認だけで、出どころが分かる

見分けるのに専用の道具は要りません。機内モードで通信を切ってみることと、カカオトーク以外のアプリを開いてみること。この二つで足ります。

起きていること機内モードでも同じように遅いか他のアプリも重いか待ち時間の出どころ
アプリの起動に時間がかかる同じように遅いカカオトークだけ探している時間
トークルームを開くと固まる同じように遅いカカオトークだけ探している時間
画像が白いまま出てこない出てこない・エラーになるカカオトークだけ待っている時間
送信が進まない送れないカカオトークだけ待っている時間
タップ全体の反応が鈍い同じように遅い他のアプリも重い順番待ちの時間

機内モードを使うのは通信を直すためではなく、通信を除いても症状が残るかどうかを見るためです。切っても同じ遅さなら通信は無関係で、原因は端末の中にあります。逆に切ったとたんエラーに変わるなら、それは元から通信の返事を待っていたということです。確認が終わったら機内モードは戻してください。

キャッシュ削除が効くのは「探している時間」だけ

キャッシュの削除は、カカオトークが重いときの定番として必ず紹介されます。ただし効くのは三つのうち一つ、探している時間に対してだけです。端末に溜め込んだ画像やファイルを手放すことで、読み出しの対象そのものを減らす操作だからです。

通信の返事を待っているときにキャッシュを消しても、待ち時間は一秒も短くなりません。むしろ手元から消えたぶん、次に同じ写真を開くときは改めて取りに行くことになるため、その場面では遅くなります。順番待ちで重いときも同様で、端末の混み具合は変わらないので効果は出ません。

なお、キャッシュを消してもトーク履歴の文章は消えません。消えるのは端末に残っていた画像や動画の実体のほうです。トークルームごとの使用量が見える画面を開くと、どのやり取りが場所を取っているかが分かるので、全部まとめて消す前にそこを見ておくと判断しやすくなります。

消したあとに「取りに行き直す」約束が残る

軽くする操作には、ほぼ必ず引き換えがあります。手元から減らしたものは、次に必要になったときサーバーから受け取り直す形になるからです。

手放したもの次に開いたときどうなるか注意点
画像や動画のキャッシュもう一度受け取り直して表示する通信が必要になり、その瞬間は遅くなる
古いトークの写真保存期間を過ぎていると受け取れない期限切れの表示になり元に戻せない
アプリそのもの(再インストール)端末に残っていた履歴が失われることがある事前のバックアップが前提

とくに二行目が落とし穴です。トークルーム内の写真や動画には保存期間があり、期間を過ぎたものは表示だけが残って中身を受け取れなくなります。残しておきたい写真は、容量を空ける前に端末のアルバムへ保存しておいてください。また、空き容量が限界まで減ると、カカオトークが自分の判断でキャッシュを片づけることがあります。古い画像が急に見られなくなった場合は、この動きが先に走った結果かもしれません。

順番待ちで重いときは、カカオトークを触っても直らない

他のアプリも同じように重いなら、問題はカカオトークの中にはありません。裏で大きな更新が走っている、空き容量が限界に近い、端末が熱を持っている、といった端末側の事情です。この状態でアプリの設定をいくら見直しても手応えは出ません。

ここで気をつけたいのが省電力の設定です。電池を長持ちさせる機能は、アプリが裏で動く時間を削ることで成り立っています。動作を軽くするつもりで強めにかけると、カカオトークの通知が届かなくなったり、開いた瞬間にまとめて読み込みが始まって余計に待たされたりします。重さと通知は引き換えの関係にあると考えておくと、設定を戻す判断がしやすくなります。

同じ時間帯に多くの人が同じ症状を訴えているなら、そもそも自分の端末の問題ではなくカカオトーク側の不調という可能性もあります。この場合は何を操作しても直らないので、先に状況を確かめたほうが早く済みます。

速さは表示されないので、一度に一つだけ試す

カカオトークには、動作の速さを数字で見せてくれる場所がありません。前回どのくらいで開いたかも記録されないため、効いたかどうかは体感でしか判断できません。ここがこの問題を長引かせる本当の原因です。

だから、複数の操作をまとめて行わないでください。何が効いたのか分からないまま軽くなると、次に同じことが起きたときにまた全部やり直すことになります。順番は、負担の軽いものから並べます。

  1. 一度アプリを閉じて開き直す。順番待ちが原因なら、これだけで戻ることがあります
  2. 他のアプリを終了させ、端末の空き容量を確認する
  3. 表に当てはめて、探している時間なのか待っている時間なのかを決める
  4. 探している時間なら、残したい写真を保存してからキャッシュを整理する
  5. 待っている時間なら、Wi-Fiとモバイル通信を切り替えて比べる
  6. ここまでで変わらないときだけ、端末の再起動やアプリの更新に進む

再インストールは最後です。効く場面が限られているうえ、履歴を失う可能性を抱える操作なので、軽くしたいという理由だけで選ぶものではありません。

まとめ

カカオトークが重いときに最初に立てるべき問いは、「何が遅いのか」ではなく「何を待っているのか」です。機内モードにしても同じ遅さなら端末の中で探しており、切ったとたん出てこなくなるなら通信の返事を待っています。他のアプリまで重いなら、カカオトークは順番を待たされているだけです。キャッシュの削除が効くのは一つ目だけで、しかも手放した画像は取りに行き直す前提になり、保存期間を過ぎたものは戻りません。速さは画面のどこにも表示されないぶん、操作は一度に一つずつ試すのが遠回りに見えていちばん確実です。

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