カカオトークで控えておく情報はどこに置くか|アプリの中では読めない場面がある
機種変更をする前に、退会する前に、バックアップを取ったときに。カカオトークの解説を読んでいると、最後に「忘れないよう控えておきましょう」と書かれていることがよくあります。ところが、どこに控えるのかまで書かれていることはほとんどありません。カカオトークには自分専用のトークルームという手近な置き場所があるので、そこに書き込んでいる方も多いはずです。この記事では、カカオトークで控えておく情報をどこに置けばよいのかを、控えを読みたくなる瞬間に何が見えるのか、という一点から整理します。
「控えておきましょう」の続きが書かれていない
カカオトークの使い方をまとめた記事は、たいてい注意書きで終わります。バックアップ用のパスワードを控えておく、登録した電話番号を確認しておく、大切な写真は保存しておく。どれも正しい助言ですが、控える先として指定されているのは、せいぜい「メモ」や「安全な場所」までです。
そして、控える場所として真っ先に思いつくのはカカオトークの中です。自分専用のトークルーム、1人だけのグループトーク、ノート、メッセージのお気に入り。どれも数タップで開けて、あとから検索もできます。置き場所としてこれ以上に手近な候補はありません。
問題は、その控えを読みたくなる場面がいつ来るのか、というところにあります。
控えが必要になる場面では、アプリの中が見えない
控えを見返したくなる場面を並べてみると、はっきりした共通点が出てきます。
| 控えを見たくなる場面 | そのときアプリの中の控えは |
|---|---|
| 機種変更して新しい端末に入れ直した直後 | 履歴を復元するまで空のまま |
| パスワードを忘れてログインできない | ログインできないので開けない |
| アプリのパスコードを忘れてロックされた | 本人確認が済むまで開けない |
| 端末をなくした、手元にない | 端末ごと見られない |
| 退会したあと、登録し直すとき | 退会の時点で消えている |
| トークルームを退室したあと | その部屋にあった控えは戻らない |
右の列に、読めると書ける行が一つもありません。控えが要る場面と、カカオトークが開けない場面が、ほとんど同じ顔ぶれで並んでいます。
これは偶然ではありません。控えは、うまくいっているあいだは見ないものです。読み返すのは、いつもの手順が途中で止まったときだけで、カカオトークまわりで手順が止まる原因は、たいていカカオトーク自体が使えないことです。
バックアップ用のパスワードは、中に置くと必ず読めない
なかでも一つだけ、確実に行き詰まる組み合わせがあります。トーク履歴のバックアップを取るときに、自分で決めるパスワードです。
このパスワードは、新しい端末で履歴を復元するときに必ず求められます。そして復元前の新しい端末には、まだトーク履歴が一件もありません。自分専用のトークルームに書いた控えも、復元が終わるまでは存在しないのと同じです。パスワードを思い出すために必要な控えが、パスワードを入れないと開かない場所に入っている、という状態になります。
しかもこのパスワードは、運営側で再発行してもらうことができません。アカウントもアプリも問題なく使えるのに、過去のトークだけが取り出せない、という結果になります。控えておく情報のなかで、これだけは置き場所を間違えると取り返しがつきません。パスワードの種類ごとの違いはパスワード再設定の記事に、復元の手順はトーク履歴の復元の記事にまとめています。
置き場所の種類は関係なく、条件は一つだけ
自分専用トーク、ノート、お気に入りでは、消えるときの条件がそれぞれ違います。退室すると戻らないもの、バックアップに含まれないもの、期限が来て開けなくなるもの。この違いはマイトークの記事や保管機能の記事にまとめています。
ただし、控えの置き場所として比べるなら、その違いはあまり意味を持ちません。どこに書いても、読むにはカカオトークを開く必要があるからです。ログインできない、ロックされている、まだ復元していない。この三つの状態では、置き場所の種類に関係なく、中にあるものがまとめて読めなくなります。つまり比べるべきなのは、どの機能を使うかではなく、アプリの中か外か、という一段上の区別のほうです。
なお、大事な情報をアプリの中に置かないほうがよい理由として、端末を紛失したときに他人に読まれてしまう、という点はすでによく言われています。ここで挙げているのはそれとは別の理由です。誰にも見られなかったとしても、自分が読めなくなります。
アプリの中の控えで足りるもの
とはいえ、控えを何でも外に出す必要はありません。次のようなものは、むしろアプリの中に置いたほうが便利です。
- 待ち合わせの場所や住所、教えてもらった手順
- あとで読むつもりのリンク
- 買い物リストや持ち物の覚え書き
- 端末とパソコンのあいだで受け渡したいファイル
これらに共通しているのは、見たくなるときには必ずカカオトークを開いている、という点です。相手とやり取りしながら住所を確かめる場面で、カカオトークが開けない状況はまず起こりません。
境目はここにあります。その控えを見る場面で、カカオトークは今と同じように開けているか。開けているなら中で構いませんし、開けていない可能性があるなら外に出します。
外に出しておく控えは、多くても4種類
では何を外に出すのか。解説記事で「控えておきましょう」と書かれるものを集めて、いまの基準で選び直すと、残るのは多くても次の4種類です。
| 外に出す控え | 必要になる場面 | 覚えておきたいこと |
|---|---|---|
| トークバックアップ用のパスワード | 新しい端末で履歴を復元するとき | 再発行できず、控えがないと履歴だけ戻せない |
| アカウントのパスワードと、登録した電話番号やメールアドレス | ログインできないとき、本人確認を求められたとき | 登録した番号が使えなくなっている場合がもっとも復旧しにくい |
| 自分のカカオトークID | 機種変更のあとや、相手に伝えるとき | ログインさえできていればアプリ内で確認できる |
| 大切な相手のIDや電話番号 | 退会して登録し直したとき | 友だちリストは直接バックアップできない |
写真や動画は控えというより中身そのものなので、この表には入れていません。トーク内の画像やファイルには保存期間があり、期限を過ぎると開けなくなりますが、一度端末のアルバムに保存してしまえば期限とは無関係になります。受け取った日のうちに保存しておく、というだけで済む話です。
外に出しても、端末の中だけでは足りない場合がある
外に出すと書きましたが、端末のメモアプリに書いておけば安心かというと、そうとも限りません。端末をなくす場面では、カカオトークと端末のメモアプリは同時に手元から消えます。同じかごに入れているという点で、アプリの中に置くのとあまり変わりません。
ここも同じ一問で判断できます。その控えが必要になる場面で、控え先のほうは無事なのかどうかです。
- 機種変更するとき … 旧端末が手元にあるので、端末のメモでも間に合います
- ログインできないとき … 端末は無事なので、端末のメモで足ります
- 端末をなくしたとき … 端末のメモも一緒に失われます
三つ目に備えるなら、端末から離れた場所が要ります。別の端末からも開けるパスワード管理アプリや、家に置いた紙の控えです。ただし、そこまで必要なのは表の上2行だけで、自分のIDや相手の連絡先は新しい端末で手続きを進めるうちに確認できる場面が出てきます。控えを増やすほど管理の手間も増えるので、全部を厳重にしようとしないほうが結局は続きます。
まとめ
カカオトークで控えておく情報の置き場所は、次のように整理できます。
- 解説記事の「控えておきましょう」は、どこに控えるかまでは書いていない
- 控えを見返す場面は、ログインできない、復元前、退会後など、アプリが開けない場面と重なる
- 自分専用トークやノートなど置き場所の種類は関係なく、条件はアプリを開けるかどうかだけ
- トークバックアップ用のパスワードは、中に置くと復元前に読めず、再発行もできない
- 判断の一問は「その控えを見る場面で、カカオトークは今と同じように開けているか」
- 待ち合わせ場所やリンクなど、見るときにアプリを開いているものは中で構わない
- 外に出す控えは4種類ほどで足り、端末をなくす場面まで備えるのはそのうち2つでよい
控えておくという作業は、忘れっぽさへの対策のように見えて、実際にはカカオトークが使えなくなる場面への備えです。何を書くかよりも、どこに書くかのほうが結果を分けます。
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