カカオトークで誤字を送ってしまったら|直すべき誤字と直さなくていい誤字
カカオトークで誤字に気づくのは、たいてい送信ボタンを押した直後です。慌てて取り消すべきか、それとも一言添えるべきか。この判断は、その前にもう一段だけ手前から考えると決めやすくなります。カカオトークの誤字は、直し方を選ぶ問題である前に、直す必要があるかどうかを見分ける問題だからです。
カカオトークには、送ったメッセージを直す機能がない
カカオトークには、送信済みのメッセージの文面をあとから書き換える機能がありません。打ち直して上書きする、という直し方は最初から用意されていないということです。
そのため、とれる形は二つに絞られます。一つは送信取り消しで一通ごと引っ込め、書き直したものを送り直すこと。もう一つは、そのまま残したうえで、次の一行に正しい内容を書き足すことです。取り消しの手順や制限時間そのものは、送信取り消しを扱った記事のほうにまとめてあります。
そして実際には、案内されることの少ない三つ目の形があります。何もしないことです。誤字に関する説明はたいてい取り消すか訂正するかの二択で終わりますが、直さないという判断は、その二つより先に検討する価値があります。直す操作はどれも、誤字を消すのではなく、画面に何かを一つ増やすからです。
誤字は、相手が元の言葉に読み替えられるかで分かれる
同じ一文字の間違いでも、相手の画面での効き方は種類によって違います。
| 誤字の種類 | 相手の画面での見え方 | そのままでも伝わるか |
|---|---|---|
| 打ち間違い・変換ミス | 前後の言葉と噛み合わないので、書き間違いだと分かる | 伝わることが多い |
| 助詞の抜け、打ち消しの脱落 | 文としては通るのに、意味が反対に読める | 伝わらない |
| 日時・場所・金額などの数字 | 間違いだと気づく手がかりが文の中にない | 伝わらない |
| 相手の名前や呼び方 | 意味は通じるが、読んだ側の記憶には残る | 内容としては伝わる |
| 途中で送ってしまった文 | 文が切れているので、続きがあることは伝わる | 続きを送れば足りる |
分かれ目は、間違いが文の中で自己申告しているかどうかです。噛み合わない言葉が並んでいれば、読む側は勝手に読み替えます。反対に、間違ったまま文として成立してしまうもの、つまり打ち消しの抜けと数字は、読む側に気づく材料がありません。この二つだけは直します。
相手が翻訳を通して読むなら、線は引き直される
ここまでは、相手が日本語をそのまま読んでいる場合の話です。韓国の相手とやり取りしていて、相手が翻訳機能を通してこちらの文を読んでいるなら、判断の基準が変わります。
人は前後の言葉から崩れた部分を補って読みますが、翻訳はその補いをしません。打ち間違いで別の語になった部分は、その別の語として訳されるか、訳されないまま残ることがあります。日本語で見れば一目で書き間違いと分かる箇所が、相手の画面ではもっともらしい別の単語として並んでいる、という状態が起こり得ます。
逆の向きもあります。日本語としては崩れて見える文でも、語の並びが保たれていれば、訳した結果は同じ意味で届いていることがあります。
つまり相手が翻訳を通して読んでいる場合、こちらの画面での読みにくさは判断に使えません。見るべきなのは、誤字によって別の語に化けた部分があるかどうかです。確かめる手段は一つあります。自分が送った文をそのまま翻訳にかけてみることです。訳した結果が自分の意図とずれていれば、相手の画面でもずれて読まれていると考えて差し支えありません。
なお、相手が翻訳を使っているかどうかは画面に出ません。返事の短さや言い回しから推測する話は、返事が短い理由を扱った記事のほうで整理しています。
直すと決めたとき、画面に増えるもの
直す形を選ぶときは、相手側で何が起きるかを並べて比べると迷いません。
| とる形 | 相手側で起きること | トーク画面に残るもの |
|---|---|---|
| そのままにする | 何も増えない | 誤字のある一通だけ |
| 次の一行で書き足す | 通知がもう一度鳴る | 誤字のある一通と、訂正の一通 |
| 取り消して送り直す | 取り消しの表示が出て、通知がもう一度鳴る | 取り消した跡と、新しい一通 |
| 取り消すだけで送り直さない | 取り消しの表示が出る | 何を書いたのか分からない跡 |
書き換える機能がないということは、訂正が元の文を置き換えないということでもあります。訂正の一行は、誤字のある一通の下に並びます。元の文は残ったまま、その下に正しい内容が積まれる形です。訂正を重ねるほど並ぶ行は増え、やがて間違いのほうが目立つようになります。
通知の回数も一つ増えます。カカオトークの通知は一通ごとに鳴るので、訂正を別の一通として送れば、相手の端末はもう一度鳴ります。相手が返事を書いている最中や、夜遅い時間では、この一回のほうが誤字より気になることがあります。
迷ったときは、一つの問いに置き換える
その誤字のせいで、相手が別の行動をとるか。
待ち合わせの時刻を一時間ずらして書いてしまったなら、相手は間違った時刻に動きます。金額や場所、集合場所の駅名も同じです。これらは行動が変わるので直します。
一方、言葉が一文字入れ替わっただけで、相手のすることは変わりません。直しても変わるのは、通知が一回増えることと、画面に一行増えることだけです。
この問いのよいところは、丁寧さや印象の話をいったん脇に置ける点にあります。誤字を放っておくのは失礼ではないか、という迷いは、直したところで解消しません。すでに送られた誤字は、どの形を選んでも画面から消えないからです。
相手の文が崩れているときは、誤字と決めつけない
向きを変えると、同じことが相手の側でも起きています。届いた文が崩れているとき、それが打ち間違いだとは限りません。
- 翻訳を通った文は、元の文が正しくても日本語として崩れることがあります
- 韓国語の略語や記号が、訳されずにそのまま残っていることがあります
- 音声の文字起こしを使っていれば、固有名詞は変換が外れやすくなります
崩れた箇所を指摘するかどうかは、相手との関係によります。語学の練習として付き合っている相手なら、訂正してほしいかどうかを最初に決めておく話が、言語交換を扱った記事にまとめてあります。そうでない相手には、間違いを指摘するより、意味が取れなかった部分だけを短く聞き返すほうが早く済みます。相手の誤字を直してあげるつもりの一通も、こちらの誤字と同じで、通知を一回増やしていることに変わりはありません。
まとめ
カカオトークの誤字は、取り消すか訂正するかを考える前に、そもそも直す必要があるかを見ると決めやすくなります。カカオトークには送信済みメッセージを書き換える機能がないため、どの形を選んでも元の誤字は消えず、画面と通知に何かが一つ増えるからです。相手が読み替えられる打ち間違いはそのままでよく、打ち消しの抜けと数字のように読み替えのきかない誤字だけを直します。相手が翻訳を通して読んでいる場合は、読みにくさではなく、別の語に化けたかどうかで判断してください。迷ったときは、その誤字のせいで相手が別の行動をとるか、という一つの問いで足ります。
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