カカオトークでリンクを開いてしまったら?渡したものの種類で対処が変わる
カカオトークで届いたメッセージのリンクを開いてしまったあと、まず知りたいのは「もう何か起きてしまったのか」ということだと思います。安全に関する案内はほとんどが「怪しいリンクを開かない」で終わっていて、開いてしまったあとに何をすればいいかまでは書かれていません。ここでは、カカオトークでリンクを開いてしまったときに、何がすでに決まっていて、何はまだ決まっていないのかを整理します。
リンクを開いてしまった時点で決まることは、ほとんどない
開いてしまったと気づいた瞬間に頭に浮かぶのは、開いたという事実そのものです。ただ、実際に困ったことにつながるかどうかを分けているのは、開いたことではありません。この種の手口の多くは、開いた先の画面で利用者自身が何かを入力するか、何かを許可することで初めて成立します。ページが表示されただけの状態では、こちらから相手に渡っているものはありません。
そのため、最初に思い出すべきなのは「開いたかどうか」ではなく「開いた先で自分が何をしたか」です。ここを取り違えると、必要のない操作をいくつも重ねる一方で、本当に必要な一手が抜け落ちます。
分かれ目は、開いた先で何かを入力したかどうか
| 開いた先でしたこと | 相手に渡ったもの | 必要な対応 |
|---|---|---|
| ページが出ただけで閉じた | なし | 自分のアカウントの確認だけ |
| ログイン画面にIDとパスワードを入れた | ログイン情報 | パスワードの変更 |
| 届いた認証番号を入力した・返信した | アカウントに入るための鍵 | 至急、ログイン状況の確認 |
| 名前・生年月日・電話番号を入力した | 取り替えのきかない情報 | 使われる入口を閉じる |
| 案内されたアプリを入れて許可を出した | 端末の中身への通り道 | そのアプリの削除と許可の見直し |
| クレジットカード番号を入力した | 決済の手段 | カード会社への連絡 |
この表は上と下で重さがまったく違います。上の二行はやり直しがきく側で、下に行くほど自分の操作だけでは片づかなくなります。にもかかわらず、どの行にいるのかは開いた直後の画面を見ても分かりません。判断できるのは、自分が何を打ち込んだかを思い出したときだけです。
特に注意したいのが三行目です。認証番号は他人に教えないという注意はよく知られていますが、偽のログイン画面に自分で入力する形でも結果は同じです。尋ねてくる相手がいなくても、打ち込んだ時点で渡ったことになります。
渡したものは、取り替えられるものと取り替えられないものに割れる
| 渡した情報 | 新しいものに取り替えられるか | 取り替えるときの負担 |
|---|---|---|
| パスワード | できる | ほとんどない |
| 電話番号・メールアドレス | できる | 登録先を変更する手続きが要る |
| カカオID | できない | IDは変更できない仕様 |
| 名前・生年月日・顔写真 | できない | 取り替えるという考え方が成り立たない |
| 友だちの連絡先 | できない | 自分だけでは決められない |
パスワードだけが、変えた瞬間に古いものが役に立たなくなる情報です。世の中の対処法が「まずパスワードを変更しましょう」で揃っているのは、この性質があるからです。裏を返せば、パスワード以外を渡していた場合、パスワードを変えても渡した分はそのまま残ります。
カカオIDは一度決めると変更できない仕様なので、変えるにはアカウントを作り直すしかありません。名前や生年月日はそもそも取り替えるという発想が成り立ちませんし、友だちの連絡先を入力させられていた場合は、自分の判断だけで決着をつけられません。
取り替えられない情報に対してできる、唯一のこと
渡してしまった情報そのものを回収する方法はありません。できるのは、その情報を鍵として使えるドアのほうを閉じることです。
- カカオIDを渡した場合は、IDでの検索を許可する設定をオフにします。IDを知られていても、そこから見つけられることはなくなります
- 電話番号を渡した場合は、電話番号を使った友だち追加に関する設定と、電話帳の同期の状態を見直します
- 名前やプロフィール写真を見られた場合は、プロフィールの公開範囲を狭めます
やっているのは情報を消すことではなく、その情報から自分にたどり着ける経路を減らすことです。情報は相手の手元に残ったままでも、届く先がなくなれば使い道は減っていきます。
やらなくていいことと、やらないほうがいいこと
ページが出ただけで閉じたのなら、やることは確認だけです。身に覚えのないログインの知らせが来ていないか、送った覚えのないメッセージが自分の名前で流れていないかを見て、何もなければそれで終わりにして構いません。何度もパスワードを変え直したり、設定を触り続けたりする必要はありません。
一方で、不安から手を出しがちなのに効果がない対応もあります。
- アプリを消して入れ直す。渡ったのはアプリの中身ではないので、入れ直しても渡した分は戻りません
- 退会してアカウントを作り直す。IDは新しくなりますが、渡した情報は相手の手元に残ります。そのうえ友だちもトーク履歴もすべて消え、同じ電話番号での再登録には48時間の待機期間があります。失うものだけが大きい選択です
- 相手に削除を頼む。応じたかどうかを確かめる方法がありません
迷ったときは、次の一問で切り分けてください。
その情報は、自分で新しいものに取り替えられるか。
取り替えられるなら、取り替えればそこで終わります。取り替えられないなら、情報を追いかけるのはやめて、その情報が使われる入口を閉じる側に手を回します。
まとめ
カカオトークでリンクを開いてしまったときに見るべきなのは、開いたという事実ではなく、開いた先で何を入力したかです。何も入力していなければ確認だけで済み、入力していた場合は、渡したものが取り替えられる情報かどうかで対応が分かれます。パスワードのように取り替えられるものは取り替え、カカオIDや名前のように取り替えられないものは、それを使って自分に届く入口を閉じる。この順番で考えれば、慌てて余計な操作を重ねずに済みます。
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