カカオトークで切り取られる5つの経路|一行だけが別の画面に出る仕組み

基礎知識

送ったつもりの一行が、思っていたのとは違う形で読まれていることがあります。ロック画面の通知に冒頭だけが出ていたり、別のトークに転送されて誰の発言か分からないまま並んでいたり。カカオトークで切り取られると聞くと悪意のある行為を想像しますが、実際にはふつうの機能を使っているだけで起こります。この記事では、一行が前後から切り離されて別の画面に出る経路を整理し、それでも意味が変わりにくい書き方までまとめます。

カカオトークの一行は、送った並びのまま読まれるとは限らない

トーク画面では、送った文が時系列に積み上がっていきます。書いているときに見えているのはこの並びなので、直前の行を受けた書き方が自然に出てきます。「それで大丈夫です」「さっきの件だけど」といった短い返しが成立するのは、前の行が目の前にあるからです。

ところが、その一行が相手に読まれる場所は、トーク画面とは限りません。通知に出る、転送される、引用として引かれる、画面ごと写される。どれも相手や第三者の操作で起こることで、こちらが決められる部分ではありません。切り取るかどうかを決めるのは、書いた側ではないということです。

一行が切り出される五つの経路

送った文が前後から離れて別の画面に出る経路は、次の五つに整理できます。

切り出される経路一緒に出るもの出てこないもの
通知のプレビュー送信者名と本文の冒頭続きの本文と前後の行
転送本文や写真そのもの元の送信者名と前後の行
引用返信引用された一行と返信その間にあった行
スクリーンショット画面に映った範囲画面の外にある行
グループへの途中参加参加したあとのやり取り参加する前のやり取り

落ちるものは経路ごとに違います。通知では本文の続きが落ち、転送では誰が書いたかが落ちます。カカオトークの転送には元の送信者名も転送であるという表示も付かないため、受け取った人の画面には、転送した人自身の発言として並びます。グループに途中から入った人は、参加する前のやり取りを見ることができません。

**それでも、五つに共通しているものが一つだけあります。前後の行は、どの経路でも一緒には移動しません。**何が落ちるかは経路によって違っても、並びが失われる点だけは変わらないということです。

切り取られたことは、自分の側に何も出ない

スクリーンショットを撮られても通知は届かず、トーク画面にも跡は残りません。転送も同じで、どこまで広がったかを追う手段はありません。通知のプレビューで読まれた場合は、相手がトークルームを開いていないので既読もつきません。

つまり、**読まれたかどうかを既読で見ているかぎり、切り出された分は数に入りません。**未読のままなのに内容は伝わっている、という状態がふつうに起こります。返事が来ないことを未読と結びつけて考えていると、この形は見えてきません。

自分の操作が相手にどこまで伝わるかについては、バレることを扱った記事に早見表があります。ここで押さえておきたいのはその逆側で、相手の画面で起きた切り出しは、こちらに何も届かないという点です。相手の通知設定をこちらから変えることもできません。相手側の設定に手が届かない話は、別の記事にまとめてあります。

短く区切るほど、切り取りには弱くなる

翻訳を挟む相手とやり取りするときは、一文を短く区切るのが基本とされています。長い文ほど主語や目的語が取り違えられやすいからです。翻訳を使っている相手からの返事が短くなるのも、同じ理由によるものです。

ただし、短く区切ると一行あたりの情報が減り、意味の一部を直前の行に預けることになります。伝わりやすさのために整えた書き方が、切り出しにはいちばん弱い形になるわけです。

両立させる方法はあります。区切るのは文の長さだけにして、主語と対象は各行に残すことです。翻訳の解説でよく言われる「主語と目的語を省略しない」は、切り出しの観点から見ると同じことを指していたことになります。

前の行に預けている書き方一行で意味が立つ書き方
それで大丈夫です土曜の十四時で大丈夫です
さっきの件、進めておきます待ち合わせ場所の件、進めておきます
無理でした認証番号が届かず登録できませんでした
そっちで決めてお店はそちらで決めてもらえますか

右側は文字数が少し増えるだけで、打つ手間はほとんど変わりません。約束の日時や場所を決めるときは特に効きます。

迷ったときは、一つの問いに置き換える

「この一行だけを取り出して読んだとき、同じ意味になるか」

同じ意味で読めるなら、どの経路で切り出されても困りません。意味が変わるなら、その一行は前の行に寄りかかっています。寄りかかること自体は悪くありませんが、寄りかかった分だけ、届き方が相手の操作に左右されるようになります。

送ったあとにできることは多くありません。送信取り消しはトーク画面の表示を消す操作なので、すでに転送された分や保存された分には効きません。言い直したいときは、消すよりも次の一行で書き足すほうが早く済みます。切り出しそのものを止める設定も用意されていません。分岐点は、送る前の一度だけということです。

まとめ

カカオトークで切り取られるのは特別な出来事ではなく、通知や転送といった通常の機能で起こります。

  • 一行が別の画面に出る経路は、通知のプレビュー・転送・引用返信・スクリーンショット・グループへの途中参加の五つ
  • 落ちるものは経路ごとに違うが、前後の行だけはどの経路でも一緒に移動しない
  • 転送では元の送信者名が付かないため、書いた本人の発言としては読まれない
  • 切り取られたことはこちらの画面に出ず、既読でも数えられない
  • 短く区切るほど意味を前の行に預けやすいので、主語と対象は各行に残す

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